日本原燃
2009年9月25日

 

定例社長記者懇談会挨拶概要



 本日は、「固化セル内の復旧作業の状況」と、「使用済燃料受入れ・貯蔵施設内の仮置き廃棄物改善への取り組み状況」について申し上げます。

 まず、「固化セル内の復旧作業の状況」について申し上げます。
 今月12日に、今年3月以降中断していた固化セル内の洗浄作業を再開いたしましたが、「固化セルパワーマニピュレータ」のモーターの温度センサ異常の警報が出たことから、13日に洗浄作業を中断いたしました。直ちに、点検・調整を実施し、17日からは「固化セルパワーマニピュレータ」を「収納区域」に移動し、詳細点検を行ってまいりました。
 その結果、パワーマニピュレータの制御ケーブルに損傷の可能性があることが判明いたしました。このため、原因の究明を進めるとともに、同一仕様のパワーマニピュレータと一式交換することといたしました。

 具体的な交換方法については<資料1>に基づき説明。

 現在は、「固化セルクレーン」のパワーマニピュレータの機能確認を終了するとともに、取り外し用治具の搬入などの準備作業を行っており、来週後半からパワーマニピュレータの交換を行い、10月中旬頃までには動作確認も含めた交換作業を終了し、準備が整い次第、洗浄作業を再開する予定であります。
 今回のパワーマニピュレータの交換作業により、洗浄作業の開始が遅れることになりますが、来年10月のしゅん工までの全体工程の中で吸収することができると考えております。
 いずれにいたしましても、今後も安全を最優先に、あせらず慎重かつ着実に取り組んでまいる所存であります。

 次に、「使用済燃料受入れ・貯蔵施設内の仮置き廃棄物改善への取り組み状況」について申し上げます。<資料2> <資料3>
 先月末に国から指示がありました、使用済燃料によって汚染された物の取扱いにつきましては、ご案内のとおり、今月7日に、再発防止対策ならびに保管廃棄能力の向上などの改善策を取りまとめて国に報告し、皆さんにもお知らせいたしました。
 その改善策は、「発生量の低減対策」、「仮置き状況の解消に向けた対策」、「抜本的な対策」の3項目からなっておりますが、それぞれ、現時点での取り組み状況についてご説明いたします。

 まず、第1点目の「発生量の低減対策」につきましては、従来から実施している低減対策に加えて、今月からは、新たに、管理区域の養生シートを繰り返し使用する再利用や、汚染されていないゴム手袋の洗濯による再利用などを順次実施しており、発生量低減に努めているところでございます。

 次に、第2点目の「仮置き状況の解消に向けた対策」につきましては、まず、先月28日から使用済燃料受入れ・貯蔵施設内に仮置きしている約8,100本分の廃棄物全てを容器に封入する作業を開始しており、昨日までに240本相当の容器への封入を終了しております。
 同時に、この封入済みの容器を保管するため、第1低レベル廃棄物貯蔵建屋内に保管している13,332本の容器のうち、減容可能な廃棄物約10,000本の隙間を詰めるなどして、廃棄物の体積を3/5程度に減容する作業の準備を進めております。最終的には、同建屋内に約5,000本分の保管スペースを確保して、このスペースに仮置き廃棄物を容器に封入し、保管したいと考えております。
 更に、アクティブ試験対象設備で発生した廃棄物の移送と減容廃棄物の処理につきましては、現在、アクティブ試験計画書ならびに保安規定の変更に向けての準備作業を進めておりますが、変更後は、アクティブ試験対象設備で発生した廃棄物を焼却処理・保管するとともに、減容廃棄物の焼却試験を念のため実施し、合わせて約2,400本分の仮置き廃棄物を再処理本体施設へ移送いたします。
 これらにより、年度内には現在のような仮置き状況を解消する予定であります 。

  また、第3点目の「抜本的な対策」につきましては、保管廃棄能力を向上させるために、使用済燃料受入れ・貯蔵施設内における保管場所の新規設定、第2低レベル廃棄物貯蔵建屋の1階部分の先行使用、第4低レベル廃棄物貯蔵建屋の増設を進めていくため、準備が整い次第、事業変更許可の申請をさせていただきたいと考えております。
 以上のような諸対策を着実に進め、廃棄物管理にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております 。

 
以上

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