発表•お知らせ
2015年9月30日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「新規制基準への対応状況」、「競争環境下における原子燃料サイクル事業の議論」、「当社における女性活躍推進への取り組み」の3点について説明させていただきます。

新規制基準への対応状況

 まず、1点目として「新規制基準への対応状況」について申し上げます。再処理の施設に関する審査につきましては、これまで重大事故対策の基本的な考え方を説明し、その後、個別の対策についての説明を継続しているところです。8月31日の審査会合では、重大事故対策をより確実なものとするため、再処理する使用済燃料を、現行の4年以上冷却したものから、15年以上冷却したものに変更することなどについて説明いたしました。これは、使用済燃料に含まれる放射能の量や崩壊熱をあらかじめ減らしておく制限を設けることで、対策をより確実なものとするものであります。
 また、今月3日には、原子力規制委員会の田中知委員をはじめとする皆さまに、重大事故対策として実際に使用する設備や対応方法などを、現地でご確認いただきました。
 当日は、中央制御室の状況や、使用済燃料貯蔵プールなどで冷却機能が失われた際の注水作業に加え、緊急時対策所における作業員の動き、さらには、8月2日に発生した落雷が原因と思われる安全上重要な機器の同時故障に関連して、故障した設備や主排気筒などもご確認いただきました。
 引き続き、個別の重大事故の対策や、同時に複数の重大事故が発生した場合の有効性などの審査をいただくことになりますが、その前に、現地でご確認いただいたことは大変良かったと思っております。

 一方、耐震関係につきましては、8月28日に、敷地内断層に関する審査会合が開催されました。このテーマの審査は6月に続くもので、この6月は、当社敷地内にある断層は活断層ではないと説明した結果、概ねご理解をいただきましたが、一部ご意見をいただいておりましたので、今回、それを補足するため、ボーリング調査の結果などについて説明いたしました。その結果、これまでの説明や現地調査などを踏まえ、敷地内断層については、概ね十分な回答が得られたという評価をいただきました。これにより、当社としては、敷地内断層に関連する説明を終えることができたものと考えており、大きな進展だったと受けとめております。

引き続き、各審査に、全力で対応してまいります。

 なお、8月26日には原子力規制委員会の臨時会議が開催され、田中委員長はじめ委員の皆さまとの意見交換の機会をいただきました。
 当日は、私から当社の安全性向上に関する取組みについて説明し、その後、意見交換となりましたが、安全について様々な観点から貴重なご意見をいただくなど、直接お話をさせていただいたことは大変有意義だったと思っており、私自身、安全への思いを新たにした次第であります。

競争環境下における原子燃料サイクル事業の議論

 次に2点目として「競争環境下における原子燃料サイクル事業の議論」について申し上げます。
 8月31日に、第3回「原子力事業環境整備検討専門ワーキンググループ」が開催され、使用済燃料の再処理等については、新たに創設される認可法人が実施主体となり、その法人が当社に蓄積されている技術・人材・設備などを最大限活用するという仕組みが紹介されました。
 引き続き議論が続くと思いますが、私どもとしては、これからも事業を安全最優先で、確実に進めていくために、地域の皆さまの声にしっかり耳を傾けるとともに、現場の実状を的確に把握し、安全性向上などの諸施策を、柔軟かつ迅速に行うこと、そして、自らがサイクル事業を担っている、困難は自分たちの力で乗り越えるという社員の使命感を持続させることが極めて重要と考えております。
 今後ともそうした点や、何よりも地元の皆さまの思いを踏まえた議論をお願いしたいと思います。

当社における女性活躍推進への取り組み

 最後に、3点目として「当社における女性活躍推進への取り組み」について申し上げます。
 当社は、これまで、多様な人材を確保・育成するとともに、社員1人ひとりが働きやすい職場づくりを進めており、本年4月1日には、「女性活躍推進宣言」を制定し、取り組みの一層の強化を図っているところです。
 こうした中、既にお知らせしておりますが、8月5日に厚生労働省青森労働局より「子育てサポート企業」として認定(くるみん認定)されました。
 当社の社員が、長く働き続けられるように環境整備を行うことは、地元のお役に立つことに加え、当社が地域と一体となって事業を進めていく上でも重要なことと考えております。
 来年4月からは「女性活躍推進法」が公布・施行されると伺っておりますので、引き続き、全社をあげて進めてまいります。

 本日、私からは以上であります。

以上