2014年3月31日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「新規制基準の適合性に係る審査」、「新型ガラス溶融炉のモックアップ試験の結果」、「2014年度の入社式」の3点についてご説明させていただきます。

 まず、「新規制基準の適合性に係る審査」についてですが、再処理施設につきましては、これまで工程ごとに概ね月2回程度のペースで審査が進められ、本日も脱硝工程とMOX燃料加工施設について審査会合が開かれているところです。
 そうした中、2月の審査会合で、「安全上重要な施設」の対象範囲の整理の必要性や重大事故に対する様々な可能性を考慮した対策の必要性について厳しいご指摘をいただきました。
 安全上重要な施設の対象範囲につきましては、ご指摘を踏まえ、当初申請の際に「安全機能を有する主要な施設」としたものについて、一部の施設を除き「安全上重要な施設」に再整理することとし、その見直しについては、順次ご説明しているところであります。
 また、重大事故対策の拡充につきましても、ご指摘を踏まえまして、様々な可能性を考え、発生防止、拡大防止等の各段階を通じて、できるだけ多層化した対応策を準備する検討を現在進めており、来月の審査会合の場で改めてその対応策について、しっかりとご説明させていただきたいと考えております。
 一方、耐震についてはご案内のとおり、先週28日に第1回目の審査会合が開かれ、敷地周辺陸域と敷地周辺海域について審査が行われました。
 私どもからは、敷地周辺の地質・地質構造や出戸西方断層、七戸西方断層など、主要な活断層などについての評価結果や大陸棚外縁断層の評価結果についてご説明させていただきました。
 会合では、事実関係の確認をはじめ、いくつかの点でご質問や補足データによる説明を求められましたので、今後しっかりと検討し、準備した上で丁寧にご説明してまいりたいと考えております。

 次に、「新型ガラス溶融炉のモックアップ試験の結果」について申し上げます。お手許の資料をご覧ください。
 当社は、ガラス固化技術の更なる向上を図るため、新型ガラス溶融炉の開発を進めており、「ガラス固化技術開発施設」内に新しい試験炉を据え付け、昨年11月から模擬廃液を使った各種試験を実施してまいりました。
 改めて新型ガラス溶融炉の特長をご説明いたしますと、白金族元素の流下性を向上させる観点から、炉底部の構造を現行の四角すいから円すいに改良するとともに、傾斜角度も45度から60度に変更し、炉底部に高周波加熱コイルも追加設置いたしました。
 試験の結果は、資料1ページ右下の「4.試験結果」に示したとおりですが、先月中旬に順調に試験を終了し、ドレンアウトした後、今月上旬まで炉内観察を行い評価した結果、目標とした運転が実施できたことを確認しております。
 流下性も著しく向上し、2ページ右上に流下後の写真を示しましたとおり、炉内に残留物はなく、ガラス抜き出し口も鮮明に写っていることがおわかりいただけると思います。
 今後も引き続き試験を実施し、世界最高性能の溶融炉の実現を目指してまいりたいと考えております。

 最後に、「2014年度の入社式」について申し上げます。
 明日4月1日、2014年度の入社式を行う予定で、新年度は75名の新入社員を迎えることとなりました。内訳は、高卒39名、高専卒・短大卒5名、大卒・大学院卒31名で、このうち青森県出身者は49名となり、全体の約7割が青森県出身者であります。
 なお、2015年度は80名の採用を計画しております。その内訳は、高卒41名、高専卒・短大卒6名、大卒・大学院卒33名で、高卒については従来同様、青森県内の高校から採用することにしております。
 私どもといたしましては、地域に根ざした企業として、引き続き、こうした取り組みを通して地元の雇用に少しでもお役に立てればと考えております。