2013年10月29日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、再処理工場のしゅん工時期の検討状況につきましてご説明させていただきます。
 先ほど、佐々木副知事ならびに西谷議長にご報告させていただきましたが、当社は再処理工場のしゅん工時期について、現行の「本年10月」として国へ届け出ている「工事計画」を、新たな工程をとりまとめるまでの間、「未定」として、近日中に原子力規制委員会へ届け出ることといたしました。

 既にご案内のとおり、ガラス固化設備につきましては、これまでのトラブルの経験等を踏まえ、東海村にあるモックアップ実規模試験施設、いわゆるKMOCでの模擬廃液を使った試験や実機の設備改造等により、技術的課題を克服した結果、本年5月末までにガラス固化試験を無事終了いたしました。

 残すは国による使用前検査でありますが、原子力規制委員会は、新規制基準への適合が確認できるまでは実施しない意向を示しております。
 また、再処理をはじめとするサイクル施設の新規制基準については、12月までの施行に向けて検討が行われているところであります。

 当社といたしましては、新規制基準に対しては、しっかりと対応してまいる所存であります。
 例えば、重大事故対策については、かなりの部分について可搬式設備での対応が可能であり、すでに新規制基準の公布・施行を待たずにそれらの配備を積極的に進めておりますし、新規制基準を踏まえた各種訓練も検討しているところであります。

 こうした状況の中、「本年10月しゅん工」としていた工程につきましては、12月までに施行される新規制基準の内容を踏まえた検討が必要であることから、現時点では新しい工程を示せる状況にはありません。
 したがいまして、「本年10月しゅん工」として国へ届け出ている現行の「工事計画」については、新たな工程をとりまとめるまでの間、「未定」として、近日中に原子力規制委員会へ届け出ることとしたものです。
 新しい工程については、新規制基準適合に向けた対策の検討が終了した段階で、皆さまにお示ししたいと考えております。

 新規制基準への対応とはいえ、結果として、しゅん工時期を再び延期することになり、残念ではありますが、この機会を安全を基本から再確認する大きな機会ととらえ、「世界一安全な再処理工場の建設」に向けて全社をあげて取り組んでまいる所存であります。
 何卒、ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。