2013年9月26日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「新規制基準への取り組み状況」と「ガラス固化技術開発施設のしゅん工」、「東京電力株式会社への支援」の3点について申し上げます。

 まず、「新規制基準への取り組み状況」について申し上げます。
 ご案内のとおり、再処理をはじめとするサイクル施設の新規制基準については、12月の公布・施行に向けて、現在、法令改正案に対するパブリックコメントが実施されているところであります。
 これまでも申し上げてまいりましたが、当社といたしましては、新しい規制基準につきましては、しっかりと対応してまいる所存であります。
 その中で、重大事故対策については、かなりの部分について、可搬式設備での対応が可能と考えておりまして、例えば、大規模な火災の消火や放射性物質の拡散を抑えるために多量の水を放水する「泡放水砲」や、万一、使用済燃料貯蔵プールの冷却機能が喪失した場合などにおける代替用のプール監視設備として可搬式監視用カメラ、あるいは、モニタリングポストが機能しなくなった場合の代替測定設備としての可搬式測定器の配備など、新規制基準の公布・施行を待たずに準備を進めているところです。さらには、新規制基準を踏まえた各種訓練も検討しているところであります。
 いずれにいたしましても、新規制基準の公布・施行後、速やかに申請できるよう準備に万全を期すとともに、世界一安全な再処理工場、世界一安全なサイクル施設をつくるんだという気概を持ち、全社をあげて取り組んでまいる所存であります。
 なお、「再処理工場のしゅん工時期」につきましては、原子力発電所の審査状況やサイクル施設の新規制基準の動向等を踏まえ、現在、検討しているところです。
 新たな工程につきましては、まとまり次第、皆さまにお知らせしたいと考えております。

 次に、「ガラス固化技術開発施設のしゅん工」についてご説明いたします。
 当社は、ガラス固化技術のさらなる向上を図るため、再処理事業所の敷地内に、研究・開発の拠点である「ガラス固化技術開発施設」の建設を進めてまいりましたが、来月15日にしゅん工の運びとなりました。
 施設内には、すでに実機と同じ大きさの改良型のモックアップ試験炉の据付けも完了し、本年11月以降、模擬廃液を使って、これまで開発を進めてまいりました改良炉の性能確認を中心とした試験を実施する予定であります。

 最後に、「東京電力株式会社への支援」について申し上げます。
 既に公表されておりますが、先般、東京電力株式会社から放射線等に関わる要員の派遣、放射線測定器等の資機材の提供について、電気事業連合会を通じて、当社を含む電力各社に支援の要請がありました。
 当社では、これまでも震災後、放射線測定器や防護服など資機材の提供を行うとともに、避難された方々の放射線測定や環境モニタリング、あるいは、放射性物質を含む滞留水の処理などの分野で協力を行いました。
 今回の具体的な支援内容につきましては、現在、電力全体で検討しているところですが、当社といたしましても、積極的に協力してまいりたいと考えております。