2013年6月26日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 本日は、「ガラス溶融炉における現在の取り組み状況」と「平成24年度決算の概要」の2点についてご説明させていただきます。

 まず、「ガラス溶融炉における現在の取り組み状況」について申し上げます。
 既にお知らせしましたとおり、A系のガラス固化試験につきましては、先月26日に順調に終了いたしました。その後、炉内のガラスの抜き出し作業を行い、今月17日には炉内観察を実施し、天井レンガや側壁レンガなどに今後の運転に影響を及ぼすような大きな割れや欠けがないことを確認いたしました。
 現在は、今後の運転に備え、炉底部の残留物を取り除くためのはつり作業を行っているところであります。なお、A系のガラス固化試験結果につきましては、炉内観察の結果も踏まえて、詳細な評価を行っているところです。7月上旬以降、B系の試験結果とあわせて国に報告するとともに、あらためて使用前検査の受検をお願いしてまいりたいと考えております。

 次に、「平成24年度決算の概要」についてご説明させていただきます。お手許の資料、「損益計算書」をご覧ください。
 まず、「売上高」は2,941億円となり、前年度に比べて75億円の減収となりました。これは、主に再処理料金が減少したことによるものです。
 次に、「売上原価」ですが、2,485億円と前年度に比べて36億円の減少となりました。
 その主な要因は、業務全般にわたる効率化の推進によるコスト削減や減価償却費などの費用が減少したことによるものです。
 この結果、「売上総利益」は455億円、「販売費及び一般管理費」を差し引いた「営業利益」は219億円、「営業外損益」を反映した「経常利益」は127億円となり、固定資産の除却関連費用などの「特別損失」および「法人税など」を差し引いた「当期純利益」は56億円となった次第です。
 以上が決算の概要ですが、昨年度の決算を一言で申し上げますと、現在、電力各社が非常に厳しい経営状況にあることを踏まえ、当社としても、修繕費など業務全般にわたる徹底した合理化・効率化を推進したこと、さらには役員報酬、従業員賞与の減額など人件費の削減などにより、結果として2年連続の減収増益決算となったものであります。
 当社としましては、引き続き徹底した合理化・効率化・コストダウンを進め、事業費の抑制、そして累損解消による財務基盤の強化を図り、着実に事業を進めてまいりたいと考えております。

 最後に、先月の懇談会でも申し上げておりますが、「原子力新規制基準等に関するパブリックコメント」について申し上げます。
 今月19日の原子力規制委員会において、寄せられたパブリックコメントを踏まえた新規制基準および審査ガイドが承認されました。
 当社としては、これまで耐震基準の審査ガイド案などに対して、変動地形学的調査に偏らないこと、学術的要素を事業者に対して求めないこと、あるいは、一部の先生の意見だけではなく、多様な分野の専門家の意見を聞いていただくことなどの意見を提出させていただきましたが、残念ながら全く反映されませんでした。
 今後、実際の耐震審査にあたりましては、多種多様な調査なども合わせて総合的に評価していただくことを強くお願いするところであります。