日本原燃

2007年2月26日


定例社長記者懇談会挨拶概要


 本日は「再処理とMOX燃料工場の申請関係の動き」と「第3ステップの進捗状況」、最後に「再処理工場 予備品倉庫見学会」の3点についてお話します。

 まず「再処理とMOX燃料工場」についてです。それぞれ、さる2月20日に申請と一部補正を実施し、あわせて公表しました。
 再処理の事業変更は、今後、工場を操業していく上で必要となる、製品の貯蔵建屋、廃棄物の処理・貯蔵建屋などを、計画的に建設するためのものです。昨年10月17日に県並びに六ヶ所村へお願いし、12月14日にご了解を頂戴しました。このたび、所定の準備が整ったことから申請しました。今後は、国の安全審査を受けることになります。
 一方、「MOX燃料工場」については、17年4月に県ならびに六ヶ所村との間で立地基本協定を締結し、経済産業省へ事業許可申請書を提出、現在、国による安全審査を受けています。先般、耐震安全性に関する安全審査指針が改訂となったことを踏まえ、さらなる地質調査などを行った上で、事業許可申請書の一部を補正し、経済産業大臣に提出しました。
 また、着工時期を「平成19年10月」、しゅん工時期を「平成24年10月」とし、それぞれ従前の計画から6か月先に変更しましたが、まず今年10月の着工をぜひとも確保したい、と考えています。
 MOX燃料工場は、現在、アクティブ試験を進めている再処理工場と一体のものであります。このMOX燃料工場は、わが国のエネルギーセキュリティ、地球環境保全、原子力平和利用など、各面で大きな意義を持つ「サイクルの環」を結び、完成するものであり、社員一同、強い信念と使命感を持ち、協力会社と一体となって、安全確保と品質保証を徹底しながら取り組んでまいります。

 次に「第3ステップの進捗状況」についてです。アクティブ試験の第3ステップを先月29日から開始しており、今月5日〜7日の間に、系統を切り替えてBWR燃料46体のせん断を行いました。さらに、昨日からも同じくBWR燃料のせん断を行っていますが、いずれもほぼ順調な進捗となっています。
 第3ステップ以降は、各建屋間を一連の流れとしてとらえ、工場全体の運営という視点から、連続的に試験を進め、その中で技術・技能の長期的・継続的な向上・習熟を図っております。
 技術・技能の向上という視点では、昨年夏に「分析員」を対象とする教育や認定試験を実施しました。現在はそれに加え、「運転、保修、放射線管理」の職員に対する技術・技能認定の実技試験を順次実施しています。現時点で、協力会社の社員も含め、延べ1,530人、約6割程度の職員が受験しました。第4ステップ開始までに全員が認定を取得することを目指します。これからも決して慢心せず、常に緊張感と使命感を持ち、安全確保を第一義とする厳しい心構えで取り組みます。

 最後に「再処理工場 予備品倉庫見学会」についてです。「地元青森県の産業育成・地域振興に何がしかお役に立ちたい」という願いから、私どもは昨年9月に青森市と六ヶ所村において「メンテナンス見本市」を開催しました。
 約210社、約400名もの地元企業の皆さまにご参加をいただき、「メンテナンス業務とはどんな仕事なのか」、「どんな資材・部品が求められるのか」などを身近にご覧いただきました。
 そして、それを契機に、実際のビジネスに繋がる可能性のある事案が、いくつか出てきており、引き続き勉強を重ねておられる企業も多数あります。そして「できるだけ現場近くで、部品・資材の実物をもう一度しっかりと見たい」、「実物を見ながら具体的な相談のできる機会を作ってほしい」といった声が多数寄せられました。
 こうした地元企業の皆さまの生の声、前向きな言葉に応えるため、実際の再処理工場の中にある倉庫等で保管している、予備品や資機材等の実物をご覧いただく見学・相談会を、3月22日に開催することとしました。今回の機会が、地元企業の皆さまにとって、より多くのビジネス展開につながり、幅広い地域産業の活性化に向けて、一層お役に立つことを願っています。

以上

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