発表•お知らせ
2019年2月28日

定例社長記者懇談会挨拶概要

 お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。日本原燃の増田でございます。
 本日は、「新規制基準への対応状況」と「原子力規制委員会との意見交換」の2点についてご報告させていただきます。

新規制基準への対応状況

 はじめに、「新規制基準への対応状況」についてです。
 1月28日に再処理工場およびMOX燃料工場の審査会合が開催されました。
 審査会合では、再処理工場での蒸発乾固やMOX燃料工場での臨界など重大事故の対処、降下火砕物対策や火災感知器の設置方針などについてご説明し、ご理解をいただきました。
 これにより、審査会合において、再処理工場、MOX燃料工場および高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターの新規制基準への適合性に関する当社からの説明は、ひと通り終えたものと考えております。
 現在、事業変更許可申請の補正書に、これまでの審査会合でご説明した内容やいただいたコメントを反映しているところであり、来週中には提出したいと考えております。
 審査も終盤を迎えていると認識しておりますが、引き続き審査合格に向けて全力で取り組んでまいります。
 また、低レベル放射性廃棄物埋設センターの3号埋設施設の増設等の審査ですが、今月5日に審査会合が開催され、生活環境等への影響評価についてご説明しております。
 こちらも引き続き、審査合格に向けて、全力で取り組んでまいります。
 なお、既にお知らせしておりますが、低レベル放射性廃棄物埋設センターについては、昨年3月に中部電力の浜岡原子力発電所から受け入れた960本の低レベル廃棄体の外観確認で、塗装の剥がれ等があった2本を同発電所に7月2日に返送しております。残りの958本については、管理建屋での一時貯蔵期間が、その時の確認から1年を超える見込みとなったため、今週25日から再度外観確認を開始しました。
 4月上旬までにこれら958本の廃棄体の外観を確認する予定です。これまでのところ問題はありませんが、確認結果はしっかりとお知らせしてまいります。

原子力規制委員会との意見交換

 次に「原子力規制委員会との意見交換」についてご報告します。
 ご承知のとおり、先週18日に原子力規制委員会の方々と私ども日本原燃の意見交換の場を設けていただきました。意見交換では、
・再処理工場のしゅん工・操業に向けた取り組み
・保安規定違反等のトラブルを踏まえた改善への取り組み
・操業後の長期に亘る運転を安全に安定して行うための運転員・保全員・分析員の技術力の維持・向上のための取り組み
 そして、これらを進めていくうえでの私の決意などをご説明しました。
 更田委員長をはじめ委員の方々からは、会社の雰囲気の改善や現場に対する工夫の姿勢には、一定の評価をいただけたものと思っています。
 あわせて、保安規定違反等のトラブルの背景にある問題点として、
・前例を踏襲すれば問題ないと考えてしまっていること
・ルールの目的を理解せずに作業を進めてしまっていること
 などがあることを報告しました。それに対し、
・安全文化の劣化のようなことで起きるトラブルが問題であること
・シンプルなことほど改めるのは難しく、今までなぜうまく対応できていなかったのか、今からどうしようとしているのか
 といったご指摘をいただきました。また、
・当社をはじめ原子力業界全体で核物質防護を行うための人材、再処理工場などで取り扱う放射性物質や化学物質の分析をしっかりと出来る人材を育成する必要があること
・当社の分析技術力を活用し、万一の際に貢献して欲しいこと
 などのご意見や当社への期待も伺うことが出来たと思っております。
 いただいたご意見については、しっかりと受け止め、今後の活動に活かしてまいります。
 私の最大のミッションは、
・安全を最優先に各事業を着実に進めていくこと
・現場の安全や周辺環境の安全に責任を持つこと
・一人ひとりがプロフェッショナルとなること
・「伝える」ではなく、「伝わる」コミュニケーションを行うこと
・一人ひとりが「広報マン」としてふるまうこと
 であり、私が自ら率先して実施するとともに、社員への期待事項として、繰り返し徹底していくということをご説明しました。

 最後に、既にご案内のとおり、青森地域共生本社およびサイクル情報センターは、防災対応力の強化を考え、現在の青森本町第一生命ビルから、移転することとしました。
 青森地域共生本社は3月11日から、サイクル情報センターは、4月1日から東奥日報新町ビルで業務を開始します。
 移転後も、地域の皆さまへの情報発信の拠点としての機能をしっかりと果たしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 本日、私からは以上です。

以上