平成17年度 第1回地域会議議事概要

                                      

 9月6日、青森市にあります「日本原燃サイクル情報センター」において、地域会議を開催しました。
 この会議は、私共日本原燃が地域の皆さまから信頼していただける企業となることを目指し、当社経営層が直接地域の皆さまのご意見やご指摘などをお伺いして、事業活動に活かしていくことを目的に開催させていただくものです。

(委員)  
吉田 豊 様 弘前大学名誉教授(元学長)
芦野 英子 様 コスモスクラブ代表
菊池 としえ 様 六ヶ所村保健協力員協議会会長
北村 真夕美 様 (株)青森経営研究所代表取締役社長
佐々木 一仁 様 (株)ササキコーポレーション専務取締役
平出 道雄 様 青森中央学院大学地域マネジメント研究所長
松尾 拓爾 様 六ヶ所村商工会長
村井 正昌 様 原子燃料サイクル施設対策協議会会長


青森市内で開催した平成17年度第1回地域会議

● 議題

 
(1)
バーナブルポイズン(BP)取扱ピット漏えい問題に関する報告と県民の皆さまへの伝え方について
 
(2)
ウラン試験の状況報告と県民の皆さまへの伝え方について
 
(3)
その他、当社事業に関するご意見について
 
(4)
前回(平成16年10月28日開催)地域会議でいただいたご意見等の事業への反映について(報告)

● 議事

○当社社長の挨拶要旨
   バーナブルポイズン(BP)取扱ピットにおけるプール水漏えいの関係では、大変ご心配をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます。
 
今回のBP取扱ピットにおけるプール水漏えいについては、説明の仕方により誤解を招いてしまったこと
 
プール水の漏えいはあってはならないが、万一あった際に的確に対応できるように、あらかじめルールを定めておくということ
 
再処理工場が安全に操業していくことについて、施設の構造からご説明し、安心につなげていきたいこと
等のことについて、様々な角度からご意見、ご提言をいただきたいと思います。

● 各委員からのご意見等

○BP取扱ピット漏えい問題に関する報告と県民の皆さまへの伝え方について
 
前回は不正溶接が問題となり今回の事象とは違うが、一般としては、同じことが起こったと思われているふしもあることを認識すべき。
 
記者会見の時に、一番大切なこと、理解していただきたいことを最初にきちんと言って、それから説明するようにすべき。新聞に書いてもらいたいことは文書で用意しておくべき。
 
日本原燃の報道対応について、六ヶ所、青森、東京の連携をよくすることは良いことである。社内の交通整理・情報の一元化に力をいれて欲しい。
 
プール水の漏えいといっても、プール水が建屋の外部に漏れた訳ではなく、漏えい検知装置や建屋内の廃水処理施設といったシステムの中できちんと止められたということについては、自信を持った発表をしてもいいのではないか。
 
「これこれこういう事象でしたよ、外部には放射能漏れはありませんでしたよ」ということを、何かの機会がある毎に何度も説明すればわかってもらえると思う。
 
新かわら版(7・8月号)を見て内容はわかった。ただ、新かわら版の見出しにも「漏えい」という表現があるが、違う表現でもいいのでは。検知したのだということをアピールしてはどうか。
 
誠実に説明するという姿勢もわかるが、社内ルールについては自己責任でいいのではないか。そうでないと何でも公表しなくてはいけなくなる。
 
透明度を高めるのは大変だが、それなくして信頼感の醸成はないと思う。これは医療問題と似ている。例えば「インフォームドコンセント」で何を話すか。細かいことを話しても同意は得られない。普段からの信頼関係が重要。原燃も同じ状況にある。
 
何かあった時に外からチェックするチームを作ったらどうか。外部の専門家を集めて、何かあったらチェックしてもらい、社長と共に、そういう外の専門家の人達から説明してもらうと、もっと納得が得られるのではないか。
 
危機管理として、工事の欠陥が発見された場合に、原燃独自にトラブルに対応するチームを準備しておき、自前の力でできるチェック・補修体制を作って、すぐ対処できるようにすることも大切ではないか。
     
○ウラン試験の状況報告と県民の皆さまへの伝え方について
 
透明度を高めることは重要。しかし、何でも公表すればよいというものではない。運転状況の内容が難しい。わからないので逆に不安を覚える向きもある。
 
単なる労災のようなものを掲載するよりも、安全対策のためにどんなことをしているのかを宣伝すべきではないか。
 
(事故・トラブル等の情報ばかりではなく)もう少し良い情報についても掲載すべき。例えば、地元との交流での成果などを掲載してくれないか。
 
(新聞掲載情報について)企業理念として透明性の確保のための方法として続けていくことは大切で、他の企業の模範を示すことになるので良いと思う。発表の仕方はいいが、よりわかりやすい表現で、もっとわかりやすさに心を砕いて欲しい。「トラブル」を「出来事」にするなど、受入れやすい言葉使いなどを考えて欲しい。
 
(新聞掲載情報について)字が多過ぎるし小さ過ぎる。これでは読んでもらえない。
     
○当社広報誌「新かわら版・青い森青い風」について
 
新聞折込だとチラシと一緒に捨てられ、あまり読まれないようだ。新聞の紙面一面を買って載せた方が安いのでは。
 
フリーペーパーサイズなら若い人も読むと思う。
 
 
○その他のご意見等
 
地元雇用もいいことだが、素人の採用は心配。ここはパイオニアにしか触らせないというところを明確にする必要がある。村や県に、地元人材の育成の要請をしても良いのではないか。
 
携帯電話のiモードの中に、日本原燃のサイトを作ってはどうか。クリックし見えるようにすれば裾野が広がると思う。
 
報道関係者用に「サイクルの言葉の手引き」を作成して配付してはどうか。
 
「六ヶ所の村づくりを語る会」のようなものを作ったらどうか。原燃も協力して魅力ある村づくりをして欲しい。
 
原油価格が高騰している今こそ、原燃は価格、供給の安定性をアピールしていくべき時期ではないか。原燃が欠かせない企業だと分かれば、信頼も生まれる。ぜひ一つ自信をもって。
 
前の会議で出た意見を、同じ会議で繰り返さないで済むようにお願いしたい。

以上