4月26日、午後1時より、第1回「地域会議」を開催いたしました。
本会議は、当社経営層が、直接地域の皆さまのご意見やご指摘などの声を受け止め、当社の活動の検証に活かしてゆくことを目的として開催するものです。

会議の出席者(委員)は以下のとおりです。

吉田 豊 様 弘前大学名誉教授(元学長)
芦野 英子 様 コスモスクラブ代表
菊池 としえ 様 六ヶ所村保健協力員協議会会長
北村 真夕美 様 青森経営研究所代表取締役社長
佐々木 一仁 様 (株)ササキコーポレーション専務取締役
清野 浩 様 青森大学教授(副学長)
松尾 拓爾 様 六ヶ所村商工会長
村井 正昌 様 原子燃料サイクル施設対策協議会長

 

地域会議の様子
地域会議の様子
地域会議の様子

 

以下に、会議の結果(議事概要)を掲載いたします。

議題
 (1) 地域会議の運営について
 (2) 日本原燃を取り巻く最近の情勢について

議事概要

当社からご提案・ご説明した項目
   ・地域会議の運営方法
    ・日本原燃の会社概要
   ・日本原燃の品質保証体制改善策

当社社長の冒頭の挨拶
 本日の地域会議では、皆様から忌憚のないご意見を頂きたい。これからは地域の皆様に日本原燃の広聴活動が変わりつつある姿を伝えたい。同時に日本原燃は品質保証に魂を入れる活動をしていきたい。

委員各位からのご意見

品質保証について
一般の商品の「品質保証」は理解できても、原燃の「品質保証」という定義については分かりにくい。品質保証を説明するパンフレットもしかり。関係者には理解できても、一般の県民の方には理解しづらい。映像と組み合わせるなど、もっと分かりやすく伝える工夫をすべき。原燃には説明責任がある。
人間にミスはつきもの。だからこそ、品質保証をしっかりやってほしい。品質保証がしっかりしていなかったから、水漏れが起きたと認識している。
品質保証は人に尽きる。「つぶれない会社」は必ずトラブルを起こす。小さな会社は、それが存亡に関わることになるので、トラブルを未然に防ぐ活動を行う。職場に危機感のない会社はつぶれる。原燃の中だけではなく、外部の意見も取り入れ、トヨタのような、厳しい品質基準を作って欲しい。
協力会社とのコミュニケーションを十分にとりながら品質保証を進めて欲しい。しかし、元請けに留まらず、実際に現場で作業する人たちにまで品質保証の重要性が意識として伝わらねば意味がない。ある国では、ホワイトカラーとブルーカラーが厳然と分離していたが、そうあるべきではなく、双方が一体となって意識を高め、品質保証に取り組まねばならない。
危機感の話は教育界も同じ。原燃の社員にもそういう危機感を持ってもらうよう、社員教育が重要である。
   
地域との共生について
以前は、開発により村の一次産業が衰退するとの危惧があったが、そんなことはなかった。一次産業は、今後もますます原燃と共存共栄を図りたいと考えているので、原燃も社員一人ひとりが地場産業との共存共栄を進める意識をもって欲しい。
これまでの原燃の、六ヶ所におけるコミュニケーションのとり方には一定の評価をしている。今後もトラブルは起こると思うが、こうしたコミュニケーションを継続して進め、信頼関係を維持して欲しい。
   
広報の手法について
全ての事象を公表する姿勢は評価するが、ちょっとした誤動作など、些細なものまで公開するのはどうか。技術が信頼されなくなるおそれがある。
原燃は、放射線について積極的に広報し、住民に安心感を与えるべき。特に、物理的に事業所から離れている人たちに対する広報活動にも留意して欲しい。
放射線や原子力の話は難しい。説明を受けて分かったように思っても、なかなか不安は消えない。むしろ、二酸化炭素のような世界規模で影響を及ぼすようなものを原子力は出さないのだから、そういう点をもっと強調してもよいのではないか。
どんなに丁寧な説明を受けてもなかなか分からない放射線だが、JCO事故の際、環境科学研究所の女性の専門家が、「たとえば、外でこどもを抱いているときにああいう事故が起きたら....」というような主婦や母親の視点で説明をされたときよく理解でき、自分にとっては原子力アレルギーが解消された。徹底したコミュニケーションが安心と信頼を呼ぶ。
   
説明会について
会場からの質問に、役員・関係部長が出席し、丁寧に回答していた姿に好感がもてた。
六ヶ所の説明会の運営には疑問を感じた。市民団体の質問ばかり取り上げていたが、あれでは六ヶ所は反対意見ばかりだと思われてしまう。多くの村民は、違う意見を持っていることを村外の人に分かって欲しい。原燃と司会のコミュニケーションがしっかりとれていれば、参加者に不満の残る説明会にはならなかったと思う。
   
その他
原燃は、再処理するまでの間、使用済燃料を保管する機能を持っているのだから、原燃でも使用済燃料の中間貯蔵を手掛けたらどうか。
職場での挨拶運動をしているそうだが、経営層の方々には、関連会社を含め、社員の名前を覚え、声をかけていただきたい。上司から声をかけられるのは嬉しいし、励みになる筈。
これまでの報道などから、原燃はホワイトカラーとブルーカラーという職域で厳然と分離されているイメージを周囲の女性達がいだいているように感じている。県民が誇れる企業、若者が就職先として目指す企業になってほしい。

以上、委員各位のご意見を頂戴した後、当社佐々木社長より、今後は当社の広報活動についてもご意見を賜り、当社の広報センスを向上させたい旨お願いし、会議を終了した。