日本原燃
【B情報】(2012年2月23日掲載、2012年9月11日原因及び再発防止対策掲載)

低レベル廃棄物処理建屋

  低レベル廃棄物処理建屋における廃ガス洗浄塔循環水冷却器からの
循環水の漏えいについて

 2月23日(木)、低レベル廃棄物処理建屋(管理区域内)において、協力会社作業員が巡視点検を実施中、1時17分に廃ガス洗浄塔※1の循環水冷却器※2フランジ部から循環水※3が漏えいしていることを確認しました。
 その後、循環ポンプ※4を停止し、漏えいが停止したことを確認しました。
 漏えいした量は約4リットルと推定しました(放射性物質は検出限界未満)。
 本事象による人及び環境への影響はありませんでした。
 今後、原因調査を行った後、復旧する予定です。

※1 廃ガス洗浄塔: 廃ガス中の放射性物質を除去するための機器
※2 循環水冷却器: 廃ガス洗浄塔の循環水を冷却するための機器
※3 循環水: 雑固体廃棄物焼却系で発生する廃ガスに含まれる放射性物質を洗い落とすための水
※4 循環ポンプ: 廃ガス洗浄搭の循環水を循環するためのポンプ

概要図

(2012年2月23日お知らせ済み)
   
   その後、本事象が発生した原因について調査を行ってきましたが、本日、原因及び再発防止対策を取りまとめましたので、お知らせします。

【原 因】
 今回漏えいが確認された循環水冷却器は、その一部(管側胴)を新規に製作し、交換しており、交換していない本体胴と交換した管側胴の間の接続面であるフランジ部分から漏えいしていたことを踏まえ、原因調査をした結果、今回の事象は、本体胴と新品の管側胴の締結において、合わせ面にあたりがでていなかった※5ことにより、循環水に対するシール性が確保できなかったため、当該冷却器から循環水が漏えいしたものであることを確認しました。


※5 あたりがでていない: フランジをガスケットがない状態で締め付けた際、合わせ面同士の一部が接しない状態のこと

 また、本体胴と新品の管側胴との合わせ面にあたりがでていなかったのは、以下の原因によるものと推定しました。
当社は、本体胴と旧品の管側胴の製作に係わる情報入手が不足していたことにより、新旧の管側胴の溶接方法の違いを把握できなかったため、本体胴と新旧の管側胴の合わせ面のあたりが変化したことを認識できなかった。その結果、新品の管側胴の据え付けに関する注意点として、本体胴と新品の管側胴との合わせ面のあたりをだすことを作業手順に反映するよう元請会社に要求しなかった。

【対 策】
 当該冷却器に対する対策として、本体胴の合わせ面の高低差を除去し、新品の管側胴との締結において、合わせ面の全面にあたりがでていることを確認しました。漏えいがなかった側の管側胴(本体胴を挟んで両側に管側胴があり、今回漏えいしたのはその片側)も本体胴との締結において、あたりがでていなかったことから、同様に本体胴の合わせ面の高低差を除去し、あたりがでていることを確認しました。

 また、機器のフランジ構造の部品を新品に交換する際の対応として、今回の調査により有効であることが確認された方法である、既設部品とのあたりがでていることの確認(確認できない場合には、代替手段を提示し、設備管理箇所の確認を受けること)を作業手順書により作業者が実施することを「再処理事業部 作業要領(手順)書・報告書 作成および運用マニュアル」に追加しました。
  以上



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