日本原燃
以下は、ABC情報に該当しないごく軽度な機器故障等であり、また、工場外への放射性物質による影響はありません。

(2010年8月16日掲載)
再処理施設及び廃棄物管理施設


排気サンプリング設備における流量計指示値の基準範囲逸脱に伴う 妥当性評価未実施について



 再処理施設及び廃棄物管理施設において、排気筒から放出している放射性物質の濃度及び放出量の計算に使用している値(排気サンプリング設備※1等に用いている流量計※2の指示値)のうち、2009年度の点検・校正で基準範囲※3を外れていたものの妥当性評価の記録について、5月11日に実施した再処理施設の保安に関する記録確認において確認したところ、過去の点検・校正においても基準範囲を外れている流量計があることが分かりました。これを受け、その他の過去の点検・校正記録を確認したところ、基準範囲を外れていたにもかかわらず排気中の放射性物質濃度の妥当性を評価していなかったものが延べ28件あったことを確認しました。このため、あらためて排気中の放射性物質濃度の妥当性を評価した結果、法令に基づく放射線管理報告書及び安全協定に基づく定期報告書等により報告した放射性物質の濃度及び放出量について修正する必要がないことを確認しました。また、環境への影響もないことを確認しました。
 本事案において、流量計の指示値が基準範囲を外れていた際の妥当性評価をしていなかったことに対して、8月13日に原子力安全・保安院から保安規定違反(監視すべき事項)との判定を受けました。


参考: これまでの保安規定違反

排気サンプリング設備系統概要図



※1 排気サンプリング設備:再処理施設等から放出される排気中の放射性物質濃度を測定するために、排気中の粒子状物質等を捕集するための設備。
※2 流量計:サンプリングした気体の量を測定する計器。
※3基準範囲:機器や計器ごとに社内で定めた保守管理上の精度等の性能

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