日本原燃
【B情報】(2010年1月12日掲載、4月23日原因及び再発防止対策掲載)

  精製建屋における加熱蒸気温度高によるインターロック作動について

 1月9日(土)22時50分頃、精製建屋(管理区域内)において、塔槽類廃ガス処理設備から発生する廃液の定期的な処理のため、第2酸回収系蒸発缶※1に廃液を供給する前の運転準備として、加熱設備※2から精留塔※3へ加熱蒸気を供給した際、加熱蒸気の温度が高くなったため、インターロックが作動し、加熱設備が停止しました。現在、加熱設備は停止しており、安全上問題はありません。
 また、原因については調査中です。
 なお、本事象による周辺環境への影響はなく、作業員の被ばくもありません。

※1 蒸発缶 再処理工場で発生する廃液から硝酸を回収する目的で、廃液を加熱蒸気により加熱し、蒸発させる設備
※2 加熱設備 蒸発缶、精留塔で使用する加熱蒸気を製造・供給する設備
※3 精留塔 蒸発缶で発生した硝酸蒸気を加熱蒸気により加熱し、硝酸と水に分離して硝酸を回収する設備
  概要図
   その後の調査の結果、原因及び再発防止対策は以下の通りです。
 
原因 
  (1) 加熱設備の起動前に精留塔への加熱蒸気供給を制御する弁の開操作を、行わなかったため、加熱蒸気圧力が上昇したことから加熱蒸気温度も上昇した。
  (2) 加熱設備の起動操作において、加熱蒸気圧力が上昇したにも関わらず、手動にて加熱蒸気圧力制御弁の開度を下げる操作が行われなかった。
再発防止対策
  (1) 加熱設備起動前に精留塔への加熱蒸気供給を制御する弁の開操作を行うことを加熱設備の起動及び精留塔の起動の手順書で明確にした。
  (2) 加熱蒸気圧力が高くなった場合、加熱設備の加熱蒸気圧力の制御を手動に切替え、加熱蒸気圧力制御弁の開度を下げることの注意事項を精留塔の起動の手順書へ追記した。

図


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