用語解説

NOx NOxとは窒素酸化物のことで、x=1の一酸化窒素や、x=2の二酸化窒素などがあります。
TBP リン酸トリブチル(Tri−Butyl Phosphate)の略称で再処理主工程においてウラン・プルトニウムと核分裂生成物を分離する際に使用する薬品です。
アクティブ試薬 アクティブとは放射性物質を含むという意味で、再処理工場内で使用する放射性物質を含む薬品をアクティブ試薬と呼びます。《硝酸ウラナス等》
アクティブ槽類 アクティブとは放射性物質を含むという意味で、放射性物質を取り扱う槽等の機器をアクティブ槽類と呼びます。
亜硝酸ナトリウム 化学式がNaNO2の化学物質です。水に溶かすと弱アルカリ性を示し、酸と反応してNOxを発生します。硝酸のような強い腐食性を有するものではなく、皮膚に付着した場合でも人体に対する危険度は小さいものです。
インセルクレーン コンクリート製の分厚い遮へい壁で囲まれ隔離された部屋内に設置されたクレーンです。
インアクティブ試薬 インアクティブとは、放射性物質を含まないという意味で、再処理工場内で使用する放射性物質を含まない薬品をインアクティブ試薬と呼びます。《硝酸、水酸化ナトリウム等》
インターロック 運転員の誤操作や装置の誤動作などがあった場合、この状況を検知して、次の操作をできなくなるようにし、故障や事故を未然に防止する、電気・機械的な制御機構です。
エンドピース 燃料棒を束ねている金属の部品です。燃料が入っていないため燃料片とは別に処理します。
オフガス 各処理工程から発生する廃ガスのことです。
回転機器性能確認試験 回転により粉末を移送する機器について、コントローラーにより回転スピードを適切に制御できることを確認する試験です。
気流輸送確認試験 掃除機のように空気を吸い込むことにより粉末を移送する機器について、吸い込み流量を確認する試験です。
ゲデオン ゲデオンの名称は、仏語(Generateur de Debit a Orifice Noyel:水に浸ったオリフィス付の流量発生器)の頭文字をとったもので、真空を用いたサイホン現象を利用して液体を移送する機器です。圧力を調整することにより、移送流量を調整することができます。
サンプリングベンチ 再処理施設における分析設備の機器の一つであり、各タンクより自動的に試料採取を行なう装置です。
シールポット 槽内の負圧維持などのため、真空状態を作る設備の1つで、真空設備で発生する水分を受けるとともに、水のシール効果(配管内を水で満たし、負圧が抜けないようにする効果)を用いて真空度を維持するための槽のことです。
硝酸ヒドラジン1M貯槽 1Mは、溶液中の試薬(この場合硝酸ヒドラジン)のモル濃度が1(mol/リットル)であることを表しています。つまり、この貯槽がモル濃度1(mol/リットル)の硝酸ヒドラジン溶液の貯槽であることを表しています。
真空シールポット 槽内の負圧維持などのため、真空状態を作る設備の1つで、真空設備で発生する水分を受けるとともに、水のシール効果(配管内を水で満たし、負圧が抜けないようにする効果)を用いて真空度を維持するための槽のことです。
精製係数評価試験 化学薬品を用いて、設計どおり精製が行われるかを評価する試験です。
精製処理には蒸発缶を用います。蒸発缶に供給する廃液に対し、発生する蒸気(放出する廃液)中に含まれる化学薬品の減少の割合(係数)を調べます。
清澄機 高速回転による遠心力を利用して、溶解液中の溶けない不純物を分離する装置です。
清澄・計量設備 清澄設備と計量設備で構成されています。清澄設備は、高速回転する遠心力を利用し溶解液中の不溶解性の不純物の分離などを行なう設備です。計量設備は、清澄設備で不純物が除かれた溶液のウラン濃度やプルトニウム濃度などの計測などを行なう設備です。
積算流量計 流量計を通過した水や試薬の量を積算する計器です。
全体外乱試験 全建屋で、電源喪失状態等を模擬した異常(外乱)時に、各建屋の機器、計器が設計どおり動作し、または停止することを確認する試験です。
全体負圧調整試験 建屋内の各エリアは汚染が拡大しないように換気空調により負圧に管理する必要があります。全体負圧調整試験は各エリアの負圧を段階的に調整する試験です。
総合試験 複数の設備を繋げ、動作や機能を総合的に確認する試験です。
例えば 水加熱総合試験は、蒸気発生器の加熱等含めて、各設備の運転状態を確認する総合試験です。
掃気エア 高放射性の廃液中では水の放射線分解により水素が発生します。水素の爆発を防止する目的で水素を掃き出すために供給する空気のことです。
槽検量 液体を受け入れるタンクの液位(タンクに入っている液の深さ)と液量の関係を正確に測定する試験です。
単体機能試験 設備内の個々の機器(たとえばポンプ、槽等)の機能を確認する試験です。単体作動試験、機器単体試験などと呼ぶこともあります。
燃料横転クレーン 燃料貯蔵ピットから搬送されてきた燃料を1本ずつ取り出し、燃料をせん断するせん断機へ供給する装置です。
ハル 使用済燃料を切断後、燃料を溶かした際に残る金属製の燃料のさやのことです。
パルスカラム ウラン、プルトニウム、放射性廃棄物の分離・精製等を行うために使用する円筒状の機器です。水相(水性の液体)を上部から、有機相(油)を下部から供給し接触させることにより抽出(分離・精製)を行います。
バッファ槽 各工程中の溶液を一時的に貯留する槽です。
バスケット搬送機 使用済燃料貯蔵建屋から前処理建屋へ使用済み燃料を搬送する台車です。
パワーマニピュレータ マニピュレータ(マジックハンドのような機械)の一種で、手の操作とマニピュレータ先端との連携が電気式なため、マスタースレーブマニピュレータに比べ重量物を扱うことができます。
パルセーション設備 パルスカラム(抽出塔など)内の溶液を脈動させるために圧縮空気を供給する設備です。
包括試験 単体機能試験を終了した機器を建屋内で連結した状態で機能を確認する試験です。
マスタースレーブマニピュレータ コンクリート製の分厚い遮へい壁で隔離された部屋内の機器等を遠隔操作にて保修するマジックハンドのような機械です。
ミキサセトラ ウラン・プルトニウムを分離・精製するために使用される装置で、溶液を攪拌・混合するミキサ部と混合液を静置して分離するセトラ部から構成されます。
ミスト 空気中に薬品、水などが霧状になって含まれている状態です。
メルク メルク(MERC:Mobile Equipment Replacement Cask)とは、セル内の機器を交換する際に使用するキャスク(輸送容器)で、移動の際には内部を負圧に維持し、メルク外への汚染を防止する機能があります。また、メルクは建屋内を移動し、セル内の機器をメルク内に収納した後、低レベル廃棄物処理建屋へ収納物を搬送します。
溶媒フィルタ 抽出器に供給する溶媒に混入している固体状の物質を取り除くろ過装置です。
ローカルサンプリング 自動サンプリング装置(サンプリングベンチIを使用する試料採取方法に対して、作業者が直接、現場で試料採取取対象槽から試料を採取することをいいます。